「アーロと少年の海外の評価と口コミと反応まとめ」でも紹介したとおり、アーロと少年は賛否両論のあるディズニーアニメだ。それだけピクサー映画はファンの目も厳しく、ちょっとやそっとのことでは感動しない。では一体「アーロと少年」のどんな点が批判されているのだろうか。
1、ストーリーがいまいち
一番非難の的となっているのはやはり捻りのないストーリーだ。恐竜が言葉喋ったらという設定もさることながら、父親を失ったアーロが森で迷子になり、スポットと出会い、行動を共にしながら成長していく、というのはあまりにもシンプルすぎ。
ストーリーの中に見せ場が少ない点もファンから不満が出た理由のひとつだろう。冒険は山あり谷ありじゃなければ楽しくない。それにつけて本作ではハプニングは洪水や嵐といった災害とアーロを攻撃する数匹の恐竜ぐらいだったのが残念。
2、セリフが少ない
少年スポットが言葉を話せないということもあってか、ディズニー映画にしては心温まるセリフは確かに少なめ。アーロのセリフはほとんどが言葉が話せないスポットに対する独り言のようになってしまい、登場キャラの会話を聞いて楽しむという要素が弱くなってしまっている。
3、ほかの映画とかぶってる
ライオンキングに似てるといった意見が特に多く、ライオンキング以外でも恐竜の物語という点では、ほかの恐竜映画ともどことなくかぶっている印象を与える。どうしても恐竜をテーマにすると、恐竜同士の対決と人間との交流といったことばかりが取り上げられがちだからだ。
また、恐竜の種類やデザインもすでに出し尽くされた感があって、そういう意味ではオリジナリティーを出すのが難しいジャンルとも言えるかもしれない。
4、キャラがインパクトに欠ける
本作にはこんな恐竜が登場する。
- アパトサウルス(アーロ一家)
- ティラノサウルス(Tレックス一家)
- テロダクティル(翼竜)
- ラプトル(ブッバがリーダーコヨーテのような風貌をした恐竜)
- スティラコサウルス(フォーレスト・ウッドブッシュ)
この中で一番キャラが立つのはTレックス一家の父ブッチだろう。ブッチは字幕版では声が太く、テキサス訛りのような喋り方だったのは意外性十分。しかしそれ以外はどこかで見たことがあるようなキャラの恐竜が多く、インパクトに欠けた。
5、ラストシーン
アーロと少年スポットが別れるシーンは予想通りといえば予想通り。それはいいとしても話の流れでスポットは一人ぼっちという設定でずっと最後まで来たので、あそこで家族が出てきてしまうと、じゃあ今までどこにいたのという疑問はぬぐえない。また、最後の最後でそれまで四足歩行していたスポットがすっと二足歩行になったのも不思議だった。